急須で淹れるお茶の利点
最近、皆様は急須でお茶を飲んでいますか?
お茶を取り巻く生活の中で、私たちが口にする飲み物の形態は変化しています。昔は、急須で淹れた日本茶や番茶などを飲んでいることが普通の光景でした。しかし、現在は時代の変化に伴い、手軽に自動販売機やコンビニエンスストアで購入できるペットボトル緑茶飲料の需要が増えています。では、ペットボトルと急須で淹れたお茶では何が違うのでしょうか?
ペットボトルのお茶はお茶ではない!?
ペットボトルのお茶は正確に言うとお茶ではなく「清涼飲料」に属する飲み物で、「茶系飲料」に分類されています。原料の茶を抽出するところまではお茶を淹れるのと同様の手順ですが、大抵は、保存性を高めるために酸化防止剤(ビタミンC)やpH調整剤、香料などが添加され、茶液の濃度は急須で淹れた濃度の半分くらいものが大部分です。また、清涼飲料には、表示すれば一定の添加物を加えることが認められています。
利便性に優れているペットボトル入り緑茶飲料ですが、成分、色、味などから比較したときにやはり急須で淹れたお茶のほうが優れています。
急須のお茶は良いこといっぱい!
ペットボトルのお茶と急須で淹れたお茶とでは味や成分などが変わります。健康効果を期待するならば急須で淹れたお茶を飲むことのほうが効果的なのです。
平成14年6月に、静岡県環境衛生科学研究所が発表した内容によると、急須で淹れたお茶(1煎目)はペットボトル緑茶飲料の約5倍の旨みがあるとのことでした。調査はペットボトル入り緑茶飲料17銘柄と、100g1,000円の煎茶を使って、アミノ酸類の含有量やカテキン類、カフェイン、ビタミンCの成分を比較するというものです。

中でも、うま味成分であるアミノ酸類は急須で淹れたお茶のほうがペットボトル緑茶飲料よりも多く含まれていました。(グラフ参照)また、渋味成分でもあるタンニン(カテキン類)は急須緑茶がペットボトル緑茶飲料の平均5.5倍·苦味成分のカフェインは急須茶がペットボトル緑茶飲料の平均2.5倍でした。
また、ビタミンCに関してはペットボトル緑茶飲料の食品添加物(酸化防止ビタミンC)が加えられているためペットボトル緑茶飲料が急須茶の約2.7倍と上回りました。
健康にも急須のお茶がおすすめ

緑茶のうま味成分やカテキン類は急須で淹れる緑茶が一番摂取できます。昔は万病に効く薬として知られていたお茶。健康効果が期待される多くの成分をより摂取するには、急須で淹れたお茶なのではないでしょうか。
便利さ手ごろさゆえに、日常から遠ざかってしまった日本の伝統的ともいえる急須で淹れたお茶を飲む習慣を生活の一部に再び組み込んでみてはいかがでしょうか?
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